活用例 · 学習 · 2026-09-26 更新

平均値と中央値 — 違いと求め方

同じデータから、平均値と中央値を求めて比べる計算です。 平均値は、すべての値の合計を個数で割った値です。中央値は、値を小さい順に並べたときの真ん中の値です。 たとえば8人のテストの点数(62・65・71・78・84・85・88・93)では、 平均値は 78.25、中央値は 81 になります。

ボード1

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この画面でも数字を変更できます。ただしここでの変更は保存されません。 変更した状態を残したいときは、「CalcAnyway で開く」から開いて編集してください。

ボード1の左上が、8人の点数のリストです。リストのいちばん下にある 81 が、この8つの中央値です。 カードの上の欄で「中央値」を選んでいるため、中央値が出ています。 右の「平均(合計 ÷ 人数)」は、同じ8つの点数から平均値を求める途中の計算を並べたカードです。 下の「点数の分布」は、点数を区切りごとに分けて人数を数えたグラフ(ヒストグラム)です。 リストの点数を書きかえると、3枚が連動して変わります。

平均値は、合計を人数で割る

8人の点数の合計は 626 です。右のカードの「合計 Σx」の行に出ています。 これを人数の 8 で割ると、626 ÷ 8 で 78.25 になります。

平均値は、全員の点数を同じ高さにならした値とも言えます。 8人全員が 78.25 点だったとすると、合計は同じ 626 になります。

右のカードには、偏差・分散・標準偏差も出ています。偏差は、それぞれの点数と平均値の差です。 分散と標準偏差は、点数の散らばりの大きさを表す値で、この記事では使いません。

中央値は、並べたときの真ん中

中央値は、値を小さい順に並べて、ちょうど真ん中にくる値です。 ボード1の点数は、はじめから小さい順に並べてあります。

人数が奇数なら、真ん中は1人です。8人のように偶数のときは、真ん中が2人になります。 4人目の 78 点と、5人目の 84 点です。 このときは2つの平均をとり、(78 + 84) ÷ 2 で 81 が中央値になります。

リストの並び順は、結果に関係しません。 点数を書きかえて順番がくずれても、カードは値を小さい順に並べ直して中央値を出します。

1人の点数が大きく離れると

ボード1で1人目の 62 を 0 に変えると、1人だけ、ほかから大きく離れた点数になります。

平均値は 78.25 から 70.5 に下がります。差は 7.75 です。 中央値は 81 のまま変わりません。 分布のグラフでは、左のはしに1本だけ、ほかから離れた棒ができます。

平均値が下がった理由は、合計にあります。 62 が 0 になると、合計は 626 から 564 へ、62 減ります。 その分を8人で分けるので、平均値は 62 ÷ 8 = 7.75 下がります。

中央値が変わらなかった理由は、並び順にあります。 0 点になっても、1人目がいちばん低い点数であることは同じです。 真ん中の2人は、やはり 78 点と 84 点のままです。

中央値が変わらなかったのは、値が極端だったからではありません。 並び順の真ん中が入れかわらなかったからです。 はしの値でも、真ん中を越えて反対側まで移れば、中央値は変わります。

一部に大きな値があるデータ

ボード2は、10世帯の貯蓄額の例です。 数字は説明のために作ったもので、実際の調査の値ではありません。 カードの組み方は、ボード1と同じです。

ボード2

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この画面でも数字を変更できます。ただしここでの変更は保存されません。 変更した状態を残したいときは、「CalcAnyway で開く」から開いて編集してください。

この例では、10世帯の合計は 8,000万円で、平均値は 800万円です。 中央値は、5番目の 350万円と6番目の 450万円の平均で、400万円です。 平均値が、中央値の2倍になっています。

10世帯のうち、平均値の 800万円より少ない世帯は7世帯です。 平均値を大きく引き上げているのは、世帯J の 3,700万円です。 分布のグラフでも、8世帯が左の棒に集まり、右のはしに1世帯だけ離れています。

この例のように、一部の大きな値が全体を押し上げている場合は、平均値が中央値より大きくなることがあります。 平均値だけを見ても、多くの世帯が平均より下にいることは分かりません。 調査の結果などで平均値と中央値の両方が示されているときは、2つの差から、このような偏りがあるかどうかの見当がつきます。

どちらを使うか

2つは、表しているものが違います。どちらを使うかは、知りたいことによって変わります。

平均値は、すべての値を1つ残らず反映します。合計や、1人あたりの量を知りたいときに使えます。 平均値に人数を掛けると、合計に戻ります(78.25 × 8 = 626)。

中央値は、真ん中あたりの人がどのくらいかを表します。 端の値がさらに大きく、または小さくなっても、並び順の中央が変わらなければ中央値は変わりません。 そのかわり、中央値から合計を求めることはできません。

2つが大きくずれているときは、はしのほうに、ほかから離れた値がある可能性があります。 ずれそのものが、データの形を知る手がかりになります。

数字を変えて確かめる

ボード1とボード2のリストの数字は、そのまま書きかえられます。

8人の点数(ボード1で実測)
変えた点数 合計 平均値 中央値
(初期値)62678.2581
1人目 62 → 056470.581
1人目 62 → 0、4人目 78 → 7055669.577.5
1人目 62 → 9065481.7584.5
8人目 93 → 10063379.12581

1人目を 0 にしたまま、4人目の 78 を 70 にすると、平均値は 70.5 から 69.5 へ、1 だけ下がります。 合計が 8 減り、8 ÷ 8 = 1 だからです。 中央値は 81 から 77.5 へ、3.5 下がります。 今度は、中央値のほうが大きく変わりました。真ん中の2人が、78 と 84 から、71 と 84 に入れかわったためです。

1人目の 62 を 90 にすると、いちばん低かった点数が、真ん中を越えて上のほうへ移ります。 並べ直すと 65・71・78・84・85・88・90・93 で、真ん中の2人は 84 と 85 です。 中央値は 84.5 になります。

8人目の 93 を 100 にすると、平均値は 79.125 に上がります。中央値は 81 のままです。 いちばん上の値が大きくなっても、並び順の真ん中は変わらないためです。

10世帯の貯蓄額の例(ボード2で実測、単位は万円)
変えた値 世帯数 合計 平均値 中央値
(初期値)108,000800400
世帯J 3,700 → 7,7001012,0001,200400
世帯J 3,700 → 1,000105,300530400
世帯J の行を消す94,300477.7778350

世帯J を 7,700万円にしても 1,000万円にしても、中央値は 400万円のままです。変わるのは平均値だけです。 世帯J は、どちらの値でも並び順のいちばん上にいて、真ん中の2世帯が入れかわらないためです。

行の右の × で世帯J の行を消すと、9世帯になります。 個数が奇数なので、中央値は真ん中の5番目の値そのもの、350万円です。 平均値は、約 477.8万円まで下がります。

次に読む — 往復の平均速度 — 総距離と総時間から求める 行きと帰りで速さが違う往復の平均速度を、総距離と総時間から求めます。


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