上の段の左の「100円で減る数」が、この仮定の数です。上の段の右の「販売数」は、次の式で出しています。
販売数 = 1,000 −(価格 − 600)÷ 100 × 100円で減る数
(価格 − 600)÷ 100 は、600円から 100円を何回ぶん上げたかを表します。
それに1回あたりに減る個数を掛けるので、答えは個数になります。
中央の「利益」は、ボード1と同じ式です。
左の価格のスライダーで価格を変えると、販売数と利益が一緒に変わります。
660円にしたとき、ボード1では利益が 210,000円(+60,000円)でした。
販売数も減るこの仮定では 160,800円で、増えるのは 10,800円です。
540円に下げたときも、ボード1では 90,000円(−60,000円)でしたが、ここでは 124,800円(−25,200円)です。
1つずつ変える比べ方では、価格の効き目が大きく出すぎることがあります。
利益の下のカードの「描く」を押すと、価格を 300円から 1,000円まで変えたときの利益が、1本の曲線になります。
曲線は途中で山になり、カードには最大 161,250(675 のとき)と出ます。
675円のとき、販売数は 850個です。
曲線の上の黒い点が、いまの価格です。一度描いたあとは、数字を変えると曲線も描き直されます。
山ができるのは、価格を上げると2つのことが逆向きに起きるからです。
1個あたりのもうけは増えますが、売れる個数は減ります。
600円から少し上げたところでは、もうけが増える分のほうが大きく、利益は増えます。
上げ続けると、個数が減る分のほうが大きくなり、利益は減っていきます。その境目が山の頂上です。
曲線が 0 を横切るのは、約391円と約959円です。
安すぎると1個あたりのもうけが小さく、高すぎると売れる個数が少なくて、どちらも固定費をまかなえません。
「100円で減る数」を 0 にすると、価格を変えても販売数は 1,000個のままです。
曲線は右上がりの直線になり、ボード1と同じ前提になります。660円なら利益は 210,000円です。
数字を変えて確かめる
ボード1のカードの左下で、± の幅を 1%・5%・20%・50% に変えられます。
1% では 6,000円・3,500円・2,500円・2,000円です。
20% では 120,000円・70,000円・50,000円・40,000円で、どちらも順番は変わりません。
この式では、1つの数字だけを変えたときの利益の変化は、変えた幅に比例します。幅を2倍にすると、変化も2倍になります。
次は反対に、利益を 10% 増やして 150,000円から 165,000円にするには、それぞれをどれだけ変えればよいかです。
ボード1で1つずつ変えました。
必要な割合は、ボード1の棒が長いものほど小さくなります。
価格なら 15円上げれば届き、固定費なら 15,000円減らすことになります。
どちらが実行しやすいかは、この計算では分かりません。お店の事情によって変わります。
原価の割合が高い場合の例として、ボード1とボード2で原価を 450円、固定費を 100,000円にすると、利益は 50,000円です。
ボード2では、原価の合計が 450,000円、粗利が 150,000円になります。
ボード1の棒は、価格 60,000円、原価 45,000円、販売数 15,000円、固定費 10,000円の順です。原価が2番目になります。
価格の 60,000円は、ここでも原価と販売数の合計(45,000 + 15,000)です。
ボード3では、仮定の数や原価・固定費を変えると、山の位置が変わります。
値上げで売れる数が大きく減るほど、頂上は安いほうへ寄ります。
100円で 300個減る仮定では、頂上は 600円より少し下です。660円に上げると販売数は 820個、利益は 136,200円になり、600円のときより減ります。
原価を 100円上げると、この仮定では頂上は 50円上がります。
いっぽう固定費を変えても、頂上の価格は 675円のままです。
固定費はどの価格でも同じ額なので、曲線全体が同じだけ下がるだけです。
最大の利益は、固定費が増えた 100,000円の分だけ少なくなります。
この計算で分かること、分からないこと
感度分析で分かるのは、同じ割合だけ変えたときに、利益がどれだけ変わるかです。
価格の 10% と固定費の 10% では、変えやすさが大きく違います。
どこから手をつけるかは、この比べ方とは別に考えることになります。
1つずつ変える比べ方は、ほかの数字が変わらないことを前提にしています。
価格と販売数のほかにも、数字どうしがつながっていることがあります。
たとえば、たくさん仕入れると原価が下がることがあります。販売数が増えて人手が必要になると、固定費が増えることもあります。
ボード3の直線は仮定です。実際の売れ方は、直線にならないことが多くあります。
きりのよい値段で売れ方が変わったり、近くのお店の値段で変わったりします。
値段を変えた直後と、しばらくたってからでも違うことがあります。
675円は「正しい価格」ではなく、この仮定から出た数です。
ボード3から言えるのは、次のところまでです。価格と販売数が逆向きに変わるなら、利益には山ができることがあります。
その山の位置は、仮定によって変わります。
値段を変えた前後の販売数の記録があれば、それが「100円で減る数」を考える材料になります。
次に読む — 損益分岐点の計算 — 固定費を回収できる販売数を求める
固定費を1個あたりのもうけで割って、利益がちょうど 0 になる販売数を出します。
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