活用例 · 学習 · 2026-09-26 更新

四捨五入・切り上げ・切り捨て — 概数の求め方

数を、千の位や百の位までのきりのよい数(概数)にする計算です。 方法は、四捨五入・切り上げ・切り捨ての3つです。 たとえば 34,567 を千の位までにすると、四捨五入と切り上げでは 35,000、 切り捨てでは 34,000 になります。

ボード1

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この画面でも数字を変更できます。ただしここでの変更は保存されません。 変更した状態を残したいときは、「CalcAnyway で開く」から開いて編集してください。

左上が元の数です。右の3枚は、上から切り上げ・四捨五入・切り捨てで、どれも千の位までにした結果です。 左下の「百の位」は、元の数から百の位の数字だけを取り出したカードです。 元の数を変えると、4枚が連動して変わります。

四捨五入は、近いほうの数を選ぶ

34,567 は、34,000 と 35,000 のあいだにあります。 千の位までにするとき、結果の候補はこの2つです。

切り捨ては、いつも小さいほうの 34,000 を選びます。 切り上げは、いつも大きいほうの 35,000 を選びます。 四捨五入は、2つのうち近いほうを選びます。

2つのちょうど真ん中は 34,500 です。 34,567 は真ん中より上なので、35,000 のほうが近くなります。 だから四捨五入の結果は 35,000 です。

見るのは、残す位の1つ下

どちらが近いかは、残す位の1つ下の位で分かります。千の位までにするなら、百の位です。

34,567 の百の位は 5 です(ボード1の左下)。 百の位が 5 以上なら、元の数は真ん中の 34,500 以上なので、上の 35,000 になります。 4 以下なら真ん中より下なので、下の 34,000 になります。 十の位と一の位は、結果に関係しません。

「四捨五入」という名前は、この決まりをそのまま表しています。 1つ下の位が 0〜4 なら捨て、5〜9 なら上の位に1を入れる、という意味です。

左下のカードの式にある rem は割り算の余り、quot は割り算の商です。 rem(元の数, 1000) で下3けたの 567 を取り出し、それを 100 で割った商が百の位の 5 になります。

ちょうど真ん中の 34,500 は、四捨五入では上の 35,000 にします。 これとは別に、ちょうど真ん中のときは偶数の側にそろえる決め方(偶数丸め)もあり、 JIS Z 8401 などで使われています。ボードの roundto は、ちょうど真ん中を上にする四捨五入です。

どの位までにするかで、結果が変わる

同じ数でも、どの位まで残すかによって概数は変わります。 ボード2では、34,567 をいくつかの位まで四捨五入しています。

ボード2

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右の列は上から、百の位まで・千の位まで・一万の位まで・上から2桁です。どれも四捨五入です。

  • 百の位まで — 十の位の 6 を見て、34,600
  • 千の位まで — 百の位の 5 を見て、35,000
  • 一万の位まで — 千の位の 4 を見て、30,000

千の位までなら上がり、一万の位までなら下がります。見る位が変わるからです。

カードの式 roundto(元の数, 3) の 3 は、1,000(10 の3乗)の位までという意味です。 2 なら百の位まで、4 なら一万の位までになります。 −1 にすると小数第1位まで、−2 にすると小数第2位までです。 切り上げの ceilto、切り捨ての floorto も、同じ数え方で位を決めます。

言い方にも2通りあります。「千の位までの概数にする」と「百の位を四捨五入する」は、同じ計算です。 「小数第2位を四捨五入する」も、小数第1位までにするという意味になります。

概数を、もう一度概数にすると

右端のカードは、千の位までにした 35,000 を、さらに一万の位までにしたものです。 結果は 40,000 で、元の数から直接出した 30,000 とは違います。

35,000 は、30,000 と 40,000 のちょうど真ん中です。そのため、四捨五入では上になります。 元の 34,567 は真ん中より下でしたが、1回目の四捨五入で真ん中まで上がりました。 元の数から計算すれば、この差は出ません。

上から2桁

大きさの違う数をそろえて示すときは、位ではなく「上から何桁」で決めることもあります。 34,567 の上から2桁は 35,000 で、千の位までと同じです。 4けたの 8,765 なら 8,800 になり、こちらは百の位までと同じです。 カードの式の log(元の数) は、元の数が 10 の何乗かを表す数で、そこから残す位を決めています。

切り上げと切り捨ては、使う場面で決まる

切り上げと切り捨ては、どちらが近いかでは選びません。その数を何に使うかで決まります。 ボード3には、割り算の結果を整数にする例を2つ並べています。

ボード3

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この画面でも数字を変更できます。ただしここでの変更は保存されません。 変更した状態を残したいときは、「CalcAnyway で開く」から開いて編集してください。

上の段はバスの台数、下の段は箱の数です。左の数を変えると、右の結果も連動して変わります。

必要な台数は、切り上げです。 130人を、定員45人のバスで運ぶとします。130 ÷ 45 は 2.888889台です。 2.888889台というバスは用意できません。 切り捨てた 2台では全員の席がないので、切り上げて 3台 になります。 ceil は、整数への切り上げです。

91人なら 2.022222台です。整数の 2 のほうに近い数ですが、2台では1人分の席が足りません。 必要な台数は、やはり切り上げの 3台です。 必要な数を出すときは、近いかどうかではなく「足りるかどうか」で決まります。

いっぱいにできる箱の数は、切り捨てです。 100個の品物を、12個入りの箱に詰めるとします。100 ÷ 12 は 8.333333箱です。 12個そろった箱は、切り捨てた 8箱 です。 9箱目には 4個しか入らないので、いっぱいにはなりません。 floor は整数への切り捨て、rem は割り算の余りです。

同じように、「予算で買える個数」「期間内に終わる回数」なども、端数を切り捨てた数になります。 お金の端数も、切り捨て・切り上げ・四捨五入のどれを使うかが場面ごとに決まっています。 たとえば消費税の1円未満の端数を切り捨てるか四捨五入するかは、それぞれの事業者が決めています。

数字を変えて確かめる

ボード1の元の数は、−・+ で1ずつ変えられます。

千の位まで(ボード1で実測)
元の数 百の位 切り上げ 四捨五入 切り捨て
34,499435,00034,00034,000
34,500535,00035,00034,000
34,567535,00035,00034,000
35,000035,00035,00035,000
35,001036,00035,00035,000
35,499436,00035,00035,000
35,500536,00036,00035,000

34,499 と 34,500 は、1 しか違いません。けれど四捨五入の結果は、34,000 と 35,000 に分かれます。 百の位が 4 から 5 に変わるからです。

35,000 は、もともと千の位までの数です。3つの方法とも 35,000 のままです。 1つ上の 35,001 では、切り上げだけが 36,000 になります。 切り上げは、下の位が 0 でなければ、1 でも上の位に1を入れます。

どの位まで四捨五入するか(ボード2で実測)
元の数 百の位まで 千の位まで 一万の位まで 上から2桁 千の位まで → 一万の位まで
34,56734,60035,00030,00035,00040,000
34,49934,50034,00030,00034,00030,000
45,67845,70046,00050,00046,00050,000
8,7658,8009,00010,0008,80010,000
1,234,5671,234,6001,235,0001,230,0001,200,0001,240,000

2回に分けた四捨五入が、直接の結果と違うのは、この表では 34,567 と 1,234,567 です。 どちらも、1回目の結果がちょうど真ん中(35,000 と 1,235,000)になっています。 上から2桁は、5けたの数では千の位まで、4けたでは百の位まで、7けたでは十万の位までと同じです。

ボード3では、人数を変えると台数の境目が見えます。

  • 90人 — 2台ちょうど → 2台
  • 91人 — 2.022222台 → 3台
  • 135人 — 3台ちょうど → 3台
  • 136人 — 3.022222台 → 4台

人数が定員の倍数(90人、135人)を1人でも超えると、台数が1台増えます。 箱のほうは、品物を 96個・108個・120個にすると、8箱・9箱・10箱で、余りは 0個になります。

次に読む — ドント方式の議席配分 — 得票から議席を割り振る 議席のように分けられない数を配るとき、端数の扱い方によって配分が変わることを、ドント方式と最大剰余法で比べています。


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