活用例 · 学習 · 2026-09-07 更新

20%の食塩水を作るには、何gずつ混ぜる?

手元にあるのは10%の食塩水30%の食塩水。 これを混ぜて、20%を500g作りたい。 20%は10%と30%のちょうど真ん中だから、答えは見当がつく。 では、25%を作りたいときは?

まず、真ん中のとき

20%は10%と30%の真ん中なので、250gずつ混ぜればよい。 薄いほうと濃いほうを同じだけ入れれば、濃さも真ん中に来る。

確かめてみる。250gの10%には食塩が25g、250gの30%には75g。 合わせて食塩100g・食塩水500gなので、100 ÷ 500 = 20%。合っている。

問題はここからだ。25%は真ん中ではない。 30%のほうに近い。だから濃いほうを多く入れることになるが、 どれだけ多くするのかは、真ん中のときのようには見当がつかない。

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作りたい濃さを打ち替える

カードには4つの欄がある。 Aの濃度 10Bの濃度 30できる濃度 20できる量 500。 下の行に 「A 250 + B 250」 と出ている。

「できる濃度」を 25 にしてみてほしい。 行が 「A 125 + B 375」 に変わる。 薄いほうが125g、濃いほうが375g。濃いほうが3倍だ。

10%と30%から500gを作る(できる濃度を変えたとき)
作りたい濃さ A(10%) B(30%) どちらに近いか
12%450g50g10%にとても近い
15%375g125g10%寄り
20%250g250g真ん中
25%125g375g30%寄り
30%0g500gBだけ

並べると規則が見える。作りたい濃さに近いほうを、多く入れる。 しかもどれだけ離れているかが、そのまま量を決めている

25%で見てみる。10%からは15離れていて、30%からは5しか離れていない。 離れかたの比は 15対5 = 3対1混ぜる量はこれを逆にした 1対3 になり、 500gを1対3に分けて125gと375g遠いほうが少ない。

式で書くとこうなる。 Aの量 = 500 ×(25 − 30)÷(10 − 30)= 500 × 5 ÷ 20 = 125。 割り算の中身が濃さの差だけでできている。 ここに量は出てこない — 量は最後に掛けるだけだ。

だから、量を変えても比は変わらない

「できる量」を 1000 にしてみる。 できる濃度を20に戻しておくと、行は 「A 500 + B 500」 になる。 250と250が、そのまま倍になっただけだ。

混ぜる比を決めているのは濃さだけで、 量はそれを何gぶん作るかを決めているにすぎない。 だから「まず比を出して、あとから量をかける」の順で考えられる。

作れない濃さがある

「できる濃度」を 40 にしてみてほしい。 行が 「—」 だけになる。

これは壊れたのではなく、作れないという意味だ。 10%と30%をどう混ぜても、いちばん濃くて30%にしかならない。 Bだけを500g使ったときが上限で、それを超える濃さは作りようがない。 5%にしても同じく「—」になる。いちばん薄くて10%だからだ。

混ぜてできる濃さは、2つの濃さの間だけ。 これは食塩水にかぎらない。平均が全体の最大より大きくならないのと同じ理屈だ。

「作れない」と「何gずつでもよい」は別

最後にもう1つ試してほしい。 Aの濃度もBの濃度も20にして、できる濃度も20にする。

行は 「どの割合でも 20% になります」 になる。 「—」ではない。

20%どうしを混ぜれば、何gずつだろうと20%だ。 A 500+B 0 でも、250+250 でも、0+500 でもいい。 作れないのではなく、1つに決まらない。 この2つはまったく違うことなので、カードも言い分けている。

つまずきやすいところ

食塩水を混ぜるときに迷いやすいところ
つまずき なぜそうなるか ボードで確かめるには
「平均だから半分ずつ」で止まる 半分ずつになるのはちょうど真ん中のときだけ できる濃度を25に。125gと375gで、半分ずつではない。
濃いほうを増やせばいくらでも濃くできると思う Bだけにしても30%が限界。混ぜた濃さは2つの間にしかならない。 40にすると「—」。30にすると「A 0 + B 500」。
「—」を壊れたと思う 計算できないのではなく、その濃さは作れないという答え。 40も5も「—」。10〜30の中に戻すと、すぐ数が出る。
同じ濃さどうしを「作れない」と思う 作れる。ただし何gずつでも同じ濃さなので、1つに決まらない。 A・B・できる濃度を全部20に。「どの割合でも 20% になります」。
量を変えると比も変わると思う 比を決めているのは濃さの差だけ。量は最後に掛けるもの。 できる量を1000に。250・250が500・500になるだけ。

この見当は、どこまで本当か

このカードは「同じ種類の割合で表せて、量が足せる混ぜもの」にだけ使える。 食塩水のほかに、塗料の混ぜ合わせや肥料の成分、合金の割合も同じ形になる。

ただし質量%と体積%を混ぜて計算することはできない。 また、混ぜると体積が縮むものや、混ぜると反応してしまうものは、 「量が足せる」という前提から外れるので、この計算は当てはまらない。

言えるのは「同じものさしで測った割合を、足せる量で混ぜるなら、 できる割合は2つの間に入り、混ぜる比は差で決まる」まで。

次に読む食塩水の濃度。こちらは混ぜる前の話で、「とかした食塩 ÷ 食塩水全体」がなぜその形なのかを見る。


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