活用例 · お金 · 2026-09-26 更新

予算の配分 — 上限と優先順位で、合計を費目に分ける

決まった合計を、優先する順に、費目ごとの上限まで配っていく計算です。 上の費目が上限に届いたら、残りを次の費目へ回します。 この例では、手取り 25万円を ① 固定費(上限 10万円)、② 食費・日用品(上限 6万円)、 ③ 趣味・交際費(上限 4万円)の順に配ります。残りの 5万円が ④ 貯金になります。

ボード1

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この画面でも数字を変更できます。ただしここでの変更は保存されません。 変更した状態を残したいときは、「CalcAnyway で開く」から開いて編集してください。

左の列が、費目ごとの上限です。中央の列が、その費目に配られる額です。 右の列は、上から順に配っていったときの残りで、いちばん上が手取りです。 右下の ④ 貯金は、③ まで配ったあとの残り全部です。

手取りや上限の数字を変えると、配られる額と残りが連動して変わります。

配る額は、残りと上限の小さいほう

中央の列の式は、どれも同じ形です。

配る額 = min(残り, 上限)

min は、2つの数のうち小さいほうを選ぶ関数です。 残りが上限より多ければ、その費目は上限いっぱいまで受け取ります。 残りが上限より少なければ、残り全部を受け取ります。その下の費目には、何も残りません。

右の列は、残りから配った額を引いた値です。これが、次の費目に回せる額になります。 この例では、手取り 25万円から ① 固定費に 10万円を配ると、残りは 15万円です。 ② 食費・日用品に 6万円を配ると 9万円、③ 趣味・交際費に 4万円を配ると 5万円が残ります。 この 5万円が ④ 貯金です。

4つの額を合計すると、必ず手取りと同じになります。 配った額を残りから引いて、そのまま次の費目へ渡しているので、途中で増えることも消えることもありません。 表計算ソフトでも、MIN 関数と引き算を費目の数だけくり返すと、同じ計算になります。

手取りが減ると、下の費目から減る

ボード1で手取りを減らしていくと、最初に減るのは ④ 貯金です。 手取りが 22万円なら貯金は 2万円、20万円なら 0円になります。 そのあいだ、① から ③ は上限の額のままです。どの費目でも、残りが上限より多いからです。

20万円を下回ると、次に ③ 趣味・交際費が減ります。手取り 18万円では、③ は 2万円です。 15万円では ③ が 0円になり、② 食費・日用品も 5万円に減ります。

上の費目は、その下の費目が 0円になるまで減りません。 順番が上の費目ほど、手取りが減っても上限の額が守られる配り方です。 反対に手取りが 28万円に増えると、増えた 3万円はすべて ④ 貯金に入ります。 ① から ③ は、すでに上限に届いているからです。

1つの費目を減らすと、浮いたお金は次の費目へ

ボード1で ③ 趣味・交際費の上限を 3万円にすると、③ は 3万円になり、④ 貯金は 6万円に増えます。 ③ で使わなかった 1万円が、残りとして ④ へ回るためです。

② 食費・日用品の上限を 5万円にした場合も、手取り 25万円なら ④ 貯金が 6万円になります。 ③ はもう上限の 4万円を受け取っているので、浮いた 1万円は ③ には入らず、④ へ回ります。

手取りが 18万円のときは、結果が変わります。同じように ② の上限を 5万円にすると、 ③ 趣味・交際費が 2万円から 3万円に増え、④ 貯金は 0円のままです。 ③ にはまだ上限まで余裕があったので、浮いた 1万円はそこに入ります。

浮いたお金が入るのは、下にある費目のうち、まだ上限に届いていない最初の費目です。 どの費目になるかは、その月の手取りによって変わります。

決まった割合で分ける場合

予算の分け方には、手取りに対する割合を先に決めておく方法もあります。 ボード2は、同じ4つの費目を、手取りの 40%・24%・16%・20% で分けるボードです。

ボード2

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この画面でも数字を変更できます。ただしここでの変更は保存されません。 変更した状態を残したいときは、「CalcAnyway で開く」から開いて編集してください。

左の列が割合、中央の列が配られる額で、手取りは右のカードです。 中央の式は「手取り × 割合 ÷ 100」です。 4つの割合の合計は 100% なので、配られる額の合計は手取りと同じになります。 手取り 25万円では、ボード1と同じ 10万円・6万円・4万円・5万円です。

違いが出るのは、手取りが変わったときです。手取りを 20万円にすると、ボード2では ① 8万円、② 4万8,000円、③ 3万2,000円、④ 4万円になります。 手取りが 2割減ったので、4つの費目もそれぞれ 2割ずつ減っています。 ボード1では、同じ 20万円で ① 10万円、② 6万円、③ 4万円、④ 0円です。 減った 5万円は、すべて ④ 貯金から出ています。

割合で分けると、手取りが減った分を、すべての費目で同じ割合ずつ分け合います。 ① 固定費も 8万円に減ります。家賃のように毎月決まった額を払う費目が 10万円かかるなら、2万円足りません。 その分は、ほかの費目から出すことになります。

上限と優先順位で分けると、上の費目は守られ、減った分は下の費目にまとまります。 この例では、手取りが 20万円になると貯金が 0円になります。 どちらの分け方が合うかは、手取りが減ったときに、どの費目を守りたいかによって変わります。

合計を固定したまま、1つの費目を変える

CalcAnyway には、合計を固定したまま1つの数字を変えると、ほかの数字を自動で調整するカードもあります。 ボード3は、ボード1で手取りが 25万円のときの配分を、このカードで組んだものです。

ボード3

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この画面でも数字を変更できます。ただしここでの変更は保存されません。 変更した状態を残したいときは、「CalcAnyway で開く」から開いて編集してください。

右の「手取り(月)」カードには鍵の印があり、合計が 25万円に固定されています。 このカードの右上の ⋯ では、「上から順に」を選んでいます。 左の4枚の右下にある ①〜④ は、調整する順番です。ボードの中で上にあるカードほど、先に調整されます。 ② と ③ には上限を入れ、① 固定費には上限と下限の両方に 10万円を入れています。

② 食費・日用品を 50,000 にすると、④ 貯金が 60,000 になります。 浮いた 1万円は、① から順に、上限まで余裕のあるカードに入ります。 ① と ③ は上限に届いているので、④ に入ります。ボード1で ② の上限を 5万円にしたときと同じ結果です。 このとき画面には、合計を保つために何枚のカードを調整したかが通知されます。

反対に、④ 貯金を 70,000 にすると、足りない 2万円も ① から順に探して減らします。 ① 固定費は下限があるので変わらず、② 食費・日用品が 40,000 になります。 ボード1で手取りが減ったときとは逆に、上の費目から減ります。

⋯ で「いまの比率」を選ぶと、同じ 2万円を、② と ③ のいまの額に比例して減らします。 ② は 48,000、③ は 32,000 になります。「均等」では、② と ③ から 1万円ずつ減って、50,000 と 30,000 です。

数字を変えて確かめる

ボード1とボード2で、手取りだけを変えたときの結果です。上限と割合は初期値のままです。

上限と優先順位で分ける(ボード1、単位は円)
手取り① 固定費② 食費・日用品③ 趣味・交際費④ 貯金
28万円100,00060,00040,00080,000
25万円100,00060,00040,00050,000
22万円100,00060,00040,00020,000
20万円100,00060,00040,0000
18万円100,00060,00020,0000
15万円100,00050,00000
決まった割合で分ける(ボード2、単位は円)
手取り① 固定費② 食費・日用品③ 趣味・交際費④ 貯金
28万円112,00067,20044,80056,000
25万円100,00060,00040,00050,000
22万円88,00052,80035,20044,000
20万円80,00048,00032,00040,000
18万円72,00043,20028,80036,000
15万円60,00036,00024,00030,000

ボード1では、手取りが減るにつれて、減る費目が下から1つずつ上へ移っていきます。 ボード2では、どの行でも4つの費目が手取りと同じ割合で増減します。

上限を変えたときの結果は、次のとおりです。

  • ボード1で手取り 25万円のまま ① 固定費の上限を 9万円にする — ① は 9万円、④ 貯金は 6万円(② と ③ は上限のまま)
  • ボード1で手取り 18万円にして ① 固定費の上限を 9万円にする — ① は 9万円、② は 6万円のまま、③ は 2万円から 3万円、④ は 0円
  • ボード3で ④ 貯金を 30,000 にする — ① から ③ はどれも上限に届いているので、浮いた 2万円の行き先がありません。合計を保てなかったことが通知され、手取りのカードは 230,000円になります

この計算で分かること、分からないこと

ボード1で分かるのは、ある手取りを、決めた順番と上限でどう分けるかです。 どの費目を上に置くかは、この計算では決まりません。順番は、式の並びとして先に決めておくものです。

たとえば貯金を ① に置くと、手取りが減ったときに先に減るのは、いちばん下に来た費目になります。 毎月決まった額を先に貯金に回す「先取り貯金」は、この順番の置き方の一つです。 ボード1でも、カードの名前と上限を入れかえると試せます。

手取りが上限の合計より少ない月は、下の費目が 0円になるだけです。 たとえば手取りを 8万円にすると、① 固定費に 8万円が配られ、ほかは 0円になります。 固定費が実際に 10万円かかるなら 2万円足りませんが、ボード1にはその不足は出てきません。

実際の家計では、固定費の中にも家賃・光熱費・通信費があり、月によって額が変わる支払いもあります。 費目を分けたいときは、上限・配る額・残りのカードを1組ずつ増やすと、同じ形で続けられます。

次に読む — ドント方式の議席配分 — 得票から議席を割り振る。決まった数の議席を、得票の割合に合わせて整数で分ける方法を扱っています。


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