活用例 · 学習 · 2026-09-26 更新

濃度の計算 — 濃度・うすめる・混ぜる

濃度(質量パーセント濃度)は、とけているものの重さを、溶液全体の重さで割って 100 を掛けた値です。 食塩 20g を水 180g にとかすと、全体は 200g なので 10% になります。 このページでは、水でうすめるときに加える水の量と、2つの食塩水を混ぜる計算も扱います。

ボード1

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この画面でも数字を変更できます。ただしここでの変更は保存されません。 変更した状態を残したいときは、「CalcAnyway で開く」から開いて編集してください。

中央上が食塩、左下が水です。中央下の「食塩水全体」は、この2つを合計した重さです。 右上の「濃度」は、食塩を食塩水全体で割って 100 を掛けています。 左上は比べるための値で、食塩を水だけで割っています。

食塩と水の数字を変えると、全体と濃度も連動して変わります。

割るのは水ではなく、食塩水全体

濃度は、食塩水全体のうち、何%が食塩かを表す数です。 この例では、全体 200g のうち 20g が食塩なので 10% です。式にすると、次のようになります。

濃度(%)= 食塩 ÷(食塩 + 水)× 100

「食塩を水にとかす」という言い方から、水の 180g で割りたくなることがあります。 そうすると、左上のカードのとおり 11.1% になります。 これは「水に対して食塩がどれだけあるか」で、濃度とは別の数です。

2つの差は、うすい食塩水ほど小さくなります。ボード1の数字を変えると、次のようになります。

  • 食塩 15g・水 485g(全体 500g)— 濃度 3.0%、水で割ると 3.1%
  • 食塩 20g・水 180g(全体 200g)— 濃度 10.0%、水で割ると 11.1%
  • 食塩 40g・水 180g(全体 220g)— 濃度 18.2%、水で割ると 22.2%

1つ目は、3% の食塩水を 500g 作る場合です。食塩は 500g の 3% で 15g、水は残りの 485g です。 水 500g に食塩 15g を入れると、全体が 515g になるので、濃度は 2.9% になります。

3つ目は、食塩を 20g から 2倍の 40g にした場合です。濃度は 2倍の 20% にはならず、18.2% です。 食塩を加えると、割る側の全体も同じだけ増えるからです。

水でうすめる — 食塩の量は変わらない

水を加えても、とけている食塩の量は変わりません。変わるのは全体の重さだけです。 ボード1で水を 180g から 280g にすると(水を 100g 加えたのと同じ)、 食塩は 20g のまま全体が 300g になり、濃度は 6.7% に下がります。

反対に、「この濃度まで下げるには、水をどれだけ加えればよいか」は、ボード2で出せます。

ボード2

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上の段の左が、もとの濃度です。下の段の左が、もとの食塩水の重さです。 右上に目標の濃度を入れると、下の段の中央に、加える水の量が出ます。 この例は、10% の食塩水 200g を 4% にうすめる場合で、計算は3段階です。

  1. とけている食塩 — 200g の 10% で 20g です。うすめても、この 20g は変わりません
  2. うすめたあとの全体 — 20g が全体の 4% になる重さです。20 ÷ 4 × 100 = 500g
  3. 加える水 — 500g から、もとの 200g を引いた 300g です

2番目は、濃度の式を「全体」について解いたものです。 濃度 = 食塩 ÷ 全体 × 100 なので、全体 = 食塩 ÷ 濃度 × 100 になります。 食塩の量は決まっているので、目標の濃度から全体の重さが1つに決まります。

目標を半分の 5% にすると、全体は 2倍の 400g で、加える水は 200g です。 濃度を何分の1にするかと、全体を何倍にするかが対応しています。

2つの食塩水を混ぜる — 食塩と全体を、それぞれ合計する

10% の食塩水 300g と、5% の食塩水 200g を混ぜると、何% になるか。ボード3で出せます。

ボード3

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左の列の上と下が重さ、右の列の上と下が濃度です。中央の列の上と下が、それぞれにとけている食塩です。 10% の 300g には 30g、5% の 200g には 10g の食塩が入っています。

混ぜたあとの食塩は 30 + 10 = 40g(右の中央)、全体は 300 + 200 = 500g(左の中央)です。 まん中の「混ぜたあとの濃度」は 40 ÷ 500 × 100 で、8.0% になります。

10% と 5% の平均の 7.5% にはなりません。10% のほうを多く入れているので、10% に近くなります。 濃度は割り算の結果なので、そのまま足したり平均したりはできません。 合計できるのは、食塩の重さと全体の重さです。

ボード3で重さを 250g ずつにすると、7.5% になります。 2つの濃度のちょうど平均になるのは、同じ重さずつ混ぜたときです。

Bの濃度を 0 にすると、10% の食塩水 300g に水 200g を混ぜたことになり、6.0% になります。 水は、濃度 0% の食塩水として同じ計算に入れられます。

目標の濃度にするには、何gずつ混ぜるか

反対に、「8% の食塩水を 500g 作るには、10% と 5% を何gずつ混ぜるか」は、ボード4のカードで出せます。

ボード4

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左のカードの欄は「Aの濃度」「Bの濃度」「できる濃度」「できる量」の4つです。 下の行に「A 300 + B 200」と出ています。10% を 300g、5% を 200g 混ぜるという意味で、 ボード3と同じ組み合わせです。

この比は、濃度の差から決まります。8% は、10% より 2 低く、5% より 3 高い値です。

  • 10% の食塩水を 1g 入れるごとに、8% の場合より食塩が 0.02g 多くなります
  • 5% の食塩水を 1g 入れるごとに、8% の場合より食塩が 0.03g 少なくなります

この多い分と少ない分が、ちょうど打ち消し合えば 8% になります。 Aの量 × 2 = Bの量 × 3 になるのは、A と B が 3 対 2 のときです。 500g を 3 対 2 に分けると、300g と 200g です。

目標に近いほうを多く入れ、量の比は濃度の差の逆の比になります。 式にすると、次のとおりです。

Aの量 = できる量 ×(できる濃度 − Bの濃度)÷(Aの濃度 − Bの濃度)

この例では 500 ×(8 − 5)÷(10 − 5)= 300g です。

右のカードは、Aの濃度を 0、つまり水にしたものです。10% の食塩水から 4% を 500g 作ると 「A 300 + B 200」で、水 300g と 10% の食塩水 200g になります。ボード2の答えと同じです。

混ぜてできる濃度は、2つの濃度の間だけです。左のカードで「できる濃度」を 12 にすると、行は「—」になります。 10% と 5% をどう混ぜても、10% より濃くはならないからです。

Aの濃度・Bの濃度・できる濃度をすべて 8 にすると、「どの割合でも 8% になります」と出ます。 作れないのではなく、量の組み合わせが1つに決まらない、という意味です。

数字を変えて確かめる

ボード2で、10% の食塩水 200g から、目標の濃度を変えたときです。

10% の食塩水 200g をうすめる(ボードで実測)
目標の濃度 うすめたあとの全体 加える水
8%250g50g
5%400g200g
4%500g300g
2%1,000g800g
1%2,000g1,800g

濃度を 10分の1 の 1% にするには、全体を 10倍の 2,000g にします。 加える水は、もとの食塩水の 9倍の 1,800g です。

加える水の量は、下げる濃度の幅に比例しません。 10% から 5% までは 200g ですが、5% から 1% までには、さらに 1,600g が必要です。

次は、ボード4の左のカードで、できる量を 500 のまま「できる濃度」を変えたときです。

10% と 5% を混ぜて 500g を作る(ボードで実測)
できる濃度 A(10%) B(5%)
12%—(作れない)
10%500g0g
8%300g200g
7.5%250g250g
6%100g400g

できる濃度が 10% に近いほど、A が多くなります。7.5% のように2つの濃度の真ん中なら、同じ量ずつです。 6% の組み合わせは、ボード3で Aの量を 100g、Bの量を 400g にすると 6.0% になることで確かめられます。

右のカードで「できる濃度」を 2 にすると「A 400 + B 100」、1 にすると「A 450 + B 50」になります。 10% の食塩水 100g に水 400g を加えると、2% の食塩水が 500g できる、という意味です。

この計算で分かること、分からないこと

このページの濃度は、重さで割る「質量パーセント濃度」です。 台所で水を量るときは、水 1mL がほぼ 1g なので、計量カップの mL を g として使えます。 水以外の液体では、mL と g は一致しません。

お酒のアルコール度数は、体積で割る「体積パーセント濃度」です。 アルコールと水を混ぜると、全体の体積は2つの合計より少し小さくなります。 そのため、このページの「全体を合計する」計算は、体積の % にはそのまま使えません。

食塩がとける量には上限があります。20℃ の水 100g にとける食塩は、およそ 36g です。 ボード1で食塩 36g・水 100g にすると 26.5% です。20℃ では、これが食塩がとけきる限りの濃さ(飽和)にあたります。 ボードはこの上限を入れていないので、食塩を増やすと、実際には作れない濃度も出ます。

次に読む — pHと水素イオン濃度 — pHの差から濃さの倍率を求める 水素イオンの濃さを % ではなく桁の数で表す pH について、pH の差から濃さが何倍ちがうかを出します。


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