活用例 · お金 · 2026-09-26 更新

住宅購入費用の計算例 — 物件価格と諸費用から必要な自己資金を試算

家を買うときに用意する自己資金を、頭金と諸費用に分けて試算します。 下のボードは一例で、この例では 3,000万円の中古マンションを借入 2,700万円で買います。 物件価格のほかに必要な資金は 327万円、頭金 300万円と合わせると 627万円です。 費目や金額は、お手元の見積書に合わせて置き換えて使えます。

ボード1

CalcAnyway で開く ↗

この画面でも数字を変更できます。ただしここでの変更は保存されません。 変更した状態を残したいときは、「CalcAnyway で開く」から開いて編集してください。

左の列は、見積書や金融機関の案内から拾う数字です。中央の列は、それを上から1行ずつ加えていった合計です。 右の列には、物件価格と頭金を置いています。借入額は、物件価格から頭金を引いて出しています。 左と右の数字を変えると、中央の合計も連動して変わります。

この例(中古マンション 3,000万円・頭金 300万円・借入 2,700万円)では、物件価格のほかに必要な資金が 327万円、頭金と合わせた自己資金が 627万円 になります。 平均額ではなく、一例です。

このボードは、税額を細かく出すためのものではありません。軽減措置の条件や、自治体ごとの違いは含めていません。 何にお金がかかるかを一覧にすることが目的なので、金額は目安です。

このボードの考え方

住宅の購入費用は、いつ、何のために払うかで3つに分けると組み立てやすくなります。 ボードでは、次の順に合計しています。

  1. 購入諸費用 — まず仲介手数料です。物件価格 × 3% + 6万円に、消費税 10% を加えています。 この例では 105.6万円で、諸費用の中でいちばん大きな1件です。 これに「税・登記など」の 44万円を加えます。内訳は、印紙税 3万円・登記費用(登録免許税と司法書士報酬)35万円・ 固定資産税と都市計画税の日割り精算 6万円・不動産取得税 0円(軽減で0円になる場合)です。 購入諸費用は 149.6万円です。物件価格に連動する部分があり、ローンとは別に自己資金で払います
  2. ローン関連 — 保証料 0円(金利に上乗せする型の場合)と、火災保険・地震保険(5年分)18万円で 18万円です。 さらに、事務手数料として借入額 × 2.2% を加えています。この例では 59.4万円で、借入額に比例します。 どれも、金融機関を選んだ時点で決まる費用です。ここまでの諸費用の合計は 227万円です
  3. 入居費用 — 引っ越し・カーテンや照明やエアコン・家具と家電・入居前の細かい工事です。 この例では 100万円(ボード3)。見積書には出てきませんが、住み始めるまでに出ていく費用です。 これを加えると、物件価格のほかに必要な資金は 327万円です

最後に頭金 300万円を加えたものが、用意する自己資金の合計 627万円です。 この例では、諸費用も入居費用も、ローンとは別に手元の資金から払う前提にしています。

諸費用は物件価格の何%か

諸費用の目安は、新築マンションで3〜5%、中古で6〜9%、注文住宅で10%前後と幅があります。 この例の諸費用(購入諸費用とローン関連)は 227万円で、物件価格 3,000万円の約7.6%です。

諸費用をローンに含められる商品もあります。その場合、借入が増えるぶん、総支払額も増えます。

住み始めてから毎月かかる費用

買うときの費用とは別に、住み始めてから毎月出ていく維持費があります。 ボード2では、管理費 13,000円・修繕積立金 11,000円・駐車場 15,000円に、 固定資産税(年 120,000円)を12で割った額を加えています。この例では毎月 49,000円です。

ボード2

CalcAnyway で開く ↗

この画面でも数字を変更できます。ただしここでの変更は保存されません。 変更した状態を残したいときは、「CalcAnyway で開く」から開いて編集してください。

ローンの返済額と今の家賃を比べるときは、返済額にこの維持費を加えると、同じ条件で比べられます。 この例では、返済額に加えて毎月 49,000円かかります。

この試算に追加できる費目

入居費用の内訳は、ボード3で合計しています。この例では、引っ越し 15万円、カーテン・照明・エアコン 30万円、 家具・家電 40万円、入居前の工事 15万円で、合わせて 100万円です。

ボード3

CalcAnyway で開く ↗

この画面でも数字を変更できます。ただしここでの変更は保存されません。 変更した状態を残したいときは、「CalcAnyway で開く」から開いて編集してください。

ほかの費目を追加するときは、「CalcAnyway で開く」から開いて、カードを1枚増やし、金額を入れます。 そのカードを「入居費用」の式に加えると、合計に入ります。 その合計をボード1の「入居費用」に入れれば、物件価格のほかに必要な資金と自己資金の合計まで反映されます。

下の表は、この試算に追加できる費目の例です。網羅ではありません。 ご自身の状況に合わせて、必要な費目を追加できます。 金額は中古マンション3,000万円・借入2,700万円の場合の目安(2026年8月時点)です。 税率や軽減措置は改定されることがあり、最新の内容は市区町村や金融機関の案内で確認できます。

物件価格とは別にかかる費目(3,000万円の中古マンションの場合)
費目 目安 メモ
仲介手数料 約106万円 上限は国土交通省の告示で決まっていて、200万円以下 5.5%/200万円超400万円以下 4.4%/400万円超 3.3%(消費税等込み)の段階制です。よく見る「3%+6万円+税」は、これを1本の式にまとめたもので、告示の文言ではありません(国土交通省)。諸費用の中でいちばん大きな1件です。売主から直接買う新築では、原則かかりません。
登記費用 20〜60万円 登録免許税(所有権移転と抵当権設定)と司法書士報酬です。決済日に現金で必要になります。税率の考え方は国税庁の登録免許税のページにあります。
不動産取得税 軽減で0円のことも 取得してからしばらくたった頃に納税通知書が届きます。引っ越しで手元の資金が少ない時期と重なることがあります。都道府県税なので、全国共通の額はありません。税率と軽減は都道府県税事務所で確認できます。
固定資産税・都市計画税の日割り精算 3〜15万円 その年の納税義務者は、1月1日時点の所有者です。日割り精算は税法の定めではなく、売買当事者間の商慣習です。引き渡し日を境に、決済当日に精算します。
印紙税 2〜6万円 紙の契約書なら、売買契約書とローン契約書の2通にかかります。電子契約では課されない場合があります。金額は国税庁の印紙税額の一覧表で確認できます。不動産譲渡契約書の軽減措置は令和9年3月31日までです。
ローン事務手数料 3〜59万円 定額型(3〜5万円)か定率型(借入額×2.2%)かで、20倍近い差があります。金利0.05%の差より大きいことがあります。
保証料 0〜60万円 一括で前払いするか、金利に上乗せする(+0.2%程度)かを選びます。手数料が高い金融機関は保証料0円、という組み合わせがあるので、この費目だけでは比べられません。
火災保険・地震保険 10〜30万円 保険期間・補償内容・所在地・建物の構造で大きく変わります。複数年分を一括で払う契約もあり、その場合は決済時の負担になります。
手付金 物件価格の5〜10% 総額が増えるわけではありません(最後に代金へ充当されます)。ただし、契約時に現金が必要です。ローンが実行されるのは引き渡し時なので、それまでは自己資金で立て替える形になります。
カーテン・照明・エアコン 15〜60万円 新築や空室の中古には付いていないことがあります。入居した日から使うものですが、見積書には出てきません。
入居前の細かい工事 5〜30万円 網戸・食洗機・宅配ボックス・アンテナ・ネット回線の引き込み、中古なら鍵交換とハウスクリーニング。1件は小さくても、合計すると十万円単位になります。
修繕積立金の将来の値上げ 段階的に上がる前提 多くのマンションは、築年数とともに値上げする計画になっています。今の額ではなく、長期修繕計画にある将来の額で見積もると、先の負担が見えます。
戸建ての修繕費(自分で積み立てる) 年10〜20万円 戸建てには修繕積立金の制度がありません。外壁や屋根は、10〜15年ごとに100〜200万円規模になります。管理費・修繕積立金が無いことだけでは、戸建てのほうが維持費が安いとは言えません。

条件を変えると、どう変わるか

ボード1で、次のように変えることができます。

  • 物件価格を 4,000万円にする(頭金は 300万円のまま) — 仲介手数料は 105.6万円から 138.6万円になります。 借入額も 3,700万円に増えるので、事務手数料も増えます。物件価格のほかに必要な資金は 382万円、自己資金の合計は 682万円です。 ただし、登録免許税や不動産取得税は、購入価格そのものではなく固定資産税評価額などをもとに計算されます。 ボードでは「税・登記など」を 44万円のままにしていて、諸費用の全部が価格に比例するわけではありません
  • 頭金を 600万円にする — 借入額は 2,400万円になり、定率型の事務手数料(借入額 × 2.2%)もいっしょに下がります。 物件価格のほかに必要な資金は 327万円から 320.4万円へ、6.6万円下がります。 一方で、頭金と合わせた自己資金は 920.4万円になります。手元に残る現金は減るので、 物件価格のほかに必要な資金を払えるかどうかは、別の問題として残ります
  • 仲介手数料を 0 にする — 新築を売主から直接買う場合は、仲介手数料がかからないことが多くあります (仲介会社を通せばかかります)。カードの式を 0 にすると、物件価格のほかに必要な資金は 221.4万円、自己資金の合計は 521.4万円です。 ただ、新築ではカーテン・照明・エアコンが付いていないことがあり、そのぶん入居費用は増えます。 購入諸費用と入居費用では、増減の方向が逆になります

次に読む — 賃貸の初期費用の計算例 — 家賃から敷金・礼金などを積み上げる。家を借りる場合に、契約時に必要な初期費用を費目ごとに積み上げて試算しています。


お金の活用例をもっと見る →