活用例 · お金 · 2026-09-26 更新

在庫日数の計算 — 在庫・販売・入荷から、在庫がもつ日数を求める

在庫・1日の販売数・1日の入荷から、在庫が何日もつかを求めます。 割るのは販売数ではなく、1日に減る数(販売数 − 入荷)です。 この例では、棚に 120個あり、1日に 30個売れて 10個入荷します。 1日に減るのは 20個なので、在庫は 6日 もちます。 販売数の 30個だけで割ると、4日になります。

ボード1

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この画面でも数字を変更できます。ただしここでの変更は保存されません。 変更した状態を残したいときは、「CalcAnyway で開く」から開いて編集してください。

左の列は、1日の販売数と1日の入荷です。右上が在庫です。 下の段の中央「1日に減る数」は、販売数から入荷を引いた数です。 右下の「在庫がもつ日数」は、在庫をこの数で割っています。

上の段の中央は、比べるための値です。在庫を販売数だけで割っているので、4.0日になります。 数字を変えると、減る数と2つの日数も連動して変わります。

割るのは、1日に減る数

在庫がいつなくなるかは、在庫が1日にいくつ減るかで決まります。 この例では、1日に 30個売れて、10個が入ってきます。 棚から減るのは、その差の 20個です。

在庫がもつ日数 = 在庫 ÷(1日の販売数 − 1日の入荷)

単位で見ると、個 ÷ 個/日 = 日 です。この例では 120 ÷ 20 = 6日 になります。

販売数の 30個で割った 4日は、入荷がまったくない場合の日数です。 ボード1で1日の入荷を 0 にすると、2つの日数はどちらも 4.0日 になります。

1日ずつ数えても、6日になる

割り算の答えは、在庫を1日ずつ数えても確かめられます。 ボード2は、在庫を1日ごとに計算するカードを2枚並べたものです。

ボード2

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この画面でも数字を変更できます。ただしここでの変更は保存されません。 変更した状態を残したいときは、「CalcAnyway で開く」から開いて編集してください。

カードの「最初の量」が在庫、「入る量」が1日の入荷、「さばける量」が1日の販売数です。 「回数」は日数で、大きな数字は、その日数がたったあとの在庫です。 左のカードは入荷が1日 10個、右のカードは入荷なしです。 下のグラフは、2つの在庫の変わり方を重ねています。

「回数」を1から順に増やすと、次のようになります。

在庫 120個・1日に 30個売れる場合(ボードで実測)
日数 入荷 1日10個 入荷なし
1日100個90個
2日80個60個
3日60個30個
4日40個0個
5日20個0個
6日0個0個

入荷がある在庫は、毎日 20個ずつ減って、6日目に 0 になります。 入荷なしの在庫は、毎日 30個ずつ減って、4日目に 0 です。 どちらも、ボード1の割り算の答えと同じ日数です。

0 になったあとは、グラフの線は 0 のままです。 在庫がない日は、買いたい人がいても、売る品物がありません。

在庫 ÷ 販売数で出す在庫日数

在庫日数は、ふつう、在庫を1日あたりの販売数(または出荷数)で割って求めます。 ボード1の上の段の「在庫 ÷ 販売数」がこれで、この例では 4.0日 です。

この数は、いまの在庫が、何日分の販売にあたるかを表します。 入荷の予定には左右されないので、品物どうしや、月ごとの在庫の多さを比べるときに使えます。

会社の決算の数字で見るときは、在庫の金額を、1日あたりの売上原価や売上高で割ることがあります。 これは「在庫回転日数」とも呼ばれます。どちらで割るかは、資料によって異なります。

このページの「在庫がもつ日数」は、入荷の見込みも入れて、在庫が 0 になるまでの日数を見積もる数です。 入荷が毎日ある程度決まっていて、それが販売数より少ないときに使えます。

2つの数は、別のことを表しています。 ボード2の左のカードの下の小さな字には、4回 という数も出ています。 これは、はじめに棚にあった 120個が全部売れるまでの日数です(古いものから売れる場合)。 4日目には、最初の 120個はなくなっています。 それでも棚には、その間に入荷した 40個が残っています。

入荷が販売に追いつくと、在庫は減らない

入荷が増えると、1日に減る数が小さくなり、在庫がもつ日数は長くなります。 入荷が販売数と同じになると、在庫は減らなくなります。 ボード3は、販売数を 30個にしたまま、入荷を 25個・30個・35個にした3枚のカードです。 回数は 24(24日)です。

ボード3

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この画面でも数字を変更できます。ただしここでの変更は保存されません。 変更した状態を残したいときは、「CalcAnyway で開く」から開いて編集してください。

入荷 25個では、在庫は1日に 5個ずつ減り、24日目に 0 になります。120 ÷ 5 = 24日 です。 入荷 30個では、売れた数と同じだけ入るので、在庫は 120個のまま変わりません。 入荷 35個では、1日に 5個ずつ増えて、24日後には 240個になります。

ボード1で入荷を 30 にすると、1日に減る数は 0 になります。 「在庫がもつ日数」のカードには、0 で割れないことを示す表示が出ます。 入荷を 40 にすると、減る数は −10個/日、日数は −12.0日 です。 マイナスは在庫が増えていくという意味で、もつ日数の答えはありません。

同じ計算で、レジの列の長さも出せる

入ってくる数と出ていく数の差を、1回ごとに積み重ねる計算は、在庫だけのものではありません。 レジの列にも、同じ計算が使えます。 1分に来る人数が「入る量」、レジが1分にさばける人数が「さばける量」になります。

ボード4

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この画面でも数字を変更できます。ただしここでの変更は保存されません。 変更した状態を残したいときは、「CalcAnyway で開く」から開いて編集してください。

ボード4は、並んでいる人が 0人のところから、1分に 10人来て、8人さばける場合です。 差の 2人が毎分たまり、12分後には 24人が並んでいます。 回数を 60 にすると、60分後には 120人です。

在庫とは向きが逆で、入るほうが多いので、列は伸びていきます。 さばける量を 10 にすると、来た人をその分のうちにさばけるので、列はできません。 カードには「たまらない」と出ます。

列がなくなるまでの時間も、在庫の日数と同じ割り算です。 最初の量を 30、入る量を 0、さばける量を 5 にすると、30 ÷ 5 = 6分で列がなくなります。

実際の店では、人は同じ間隔では来ません。 平均するとさばける人数より少なくても、続けて来る時間があると列ができます。 この計算は、そうしてできる列は表しません。

数字を変えて確かめる

ボード1で、在庫 120個・販売数 30個のまま、入荷を変えたときです。

在庫 120個・1日に 30個売れる場合(ボードで実測)
1日の入荷 1日に減る数 在庫がもつ日数
0個30個4.0日
10個20個6.0日
15個15個8.0日
20個10個12.0日
25個5個24.0日
30個0個—(減らない)

入荷が 10個から 20個になると、日数は 6日から 12日へ、2倍になります。 25個では 24日です。 入荷が販売数に近づくほど、1日に減る数が小さくなり、日数は急に長くなります。

次は、入荷を 10個のまま、販売数を変えたときです。かっこの中は、在庫 ÷ 販売数 の日数です。

  • 販売数 30個 — 1日に減る数 20個、6.0日(4.0日)
  • 販売数 40個 — 1日に減る数 30個、4.0日(3.0日)
  • 販売数 60個 — 1日に減る数 50個、2.4日(2.0日)

販売数を 30個から 2倍の 60個にしても、日数は半分の 3日ではなく、2.4日になります。 割っているのは販売数ではなく、販売数と入荷の差だからです。 差は 20個から 50個へ、2.5倍になっています。

入荷が 25個のときは、差が小さいので、もっと大きく変わります。 販売数 30個で 24.0日、60個にすると 3.4日で、約7分の1です。

在庫を 120個から 2倍の 240個にすると、日数も 2倍の 12.0日になります。 販売数と入荷が同じなら、在庫がもつ日数は在庫の数に比例します。

この計算で分かること、分からないこと

ボードは、毎日同じ数が売れて、同じ数が入荷するとして計算しています。 実際の販売数は、日によって変わります。 週末に多く売れる店もあり、天気や行事でも変わります。 入荷も、毎日少しずつではなく、週に何回かまとめて届くことがあります。

そのため、この例の「6日」は、平均の販売数と入荷で見積もった日数です。 よく売れる日が続けば、6日より早く 0 になります。 在庫の計画では、このずれに備えて持っておく在庫を「安全在庫」と呼びます。

また、在庫が 0 だった日は、売れたはずの数が販売数として記録に残りません。 品切れの日が多い品物では、記録の販売数が、実際に買いたかった人の数より少なくなることがあります。

次に読む — 損益分岐点の計算 — 固定費を回収できる販売数を求める 売値・1個あたりの原価・毎月の固定費から、利益が 0 になる販売数を出します。


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