CalcAnyway · 使い方ガイド · 2026-09-27 更新

式の書き方と関数 — 計算カードで使える記号と関数

このページでは、計算カードに書く式の書き方と、式で使える記号・関数をまとめます。 たとえば 87,000円を24人で割ると 3,625円です。 ceilto(…, 2) で百円単位に切り上げると、会費は 3,700円になります。

ボード1

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左の2枚は入力カードで、総費用と人数を入れています。 右の3枚は計算カードです。カードの上の段が式、点線の下が計算の結果です。 「1人あたり」の式は 総費用 ÷ 人数 で、87,000 ÷ 24 は 3,625円です。 「会費(百円単位)」は、それを ceilto で百円単位に切り上げた 3,700円です。 「集まる額」は 会費 × 人数 の 88,800円で、総費用より 1,800円多くなります。

人数を 25 にすると、1人あたりは 3,480円、会費は 3,500円、集まる額は 87,500円になります。 総費用との差は 500円です。 式の中の「総費用」「人数」のような青い札が、ほかのカードの値を使っている部分です。

式を書く

計算カードの上の段(点線の上)を押すと、式を編集できます。 パソコンでは、キーボードからそのまま入力できます。Enter を押すと式が確定し、結果が計算し直されます。

画面の下の電卓からも入力できます。スマートフォンでは、式を押すと電卓が開きます。 電卓の「確定」を押すと式が決まり、「キャンセル」を押すと編集する前の式に戻ります。 電卓の上にある ︿(電卓を広げる)を押すと、かっこ・累乗・関数のキーが並びます。

掛け算と割り算は、* と / でも、× と ÷ でも書けます。 カードの上では、どちらも × と ÷ で表示されます。 小数点は「.」です。関数の外なら、1,000+1 のように桁区切りの「,」を書いても 1,001 と計算されます。

ほかのカードの値を使う(参照)

式の中で、ほかのカードの値を使うことを参照と呼びます。 参照は、式の中にカードの名前の札として表示されます。名前のないカードは「#1」のようなカードの番号で表示されます。 名前の欄でカードの名前を変えると、式の中の札も同じ名前に変わります。 参照しているカードの値が変わると、式の結果も自動で計算し直されます。

線でつないで参照を加える

カードを選ぶと、右端に○が出ます。この○を、式を書きたいカードまでドラッグします。 離すと「演算子を選ぶ」の小さな画面が開き、「足す(+)」「引く(−)」「掛ける(×)」「割る(÷)」が並びます。 選んだ記号と参照が、式の最後に加わります。

式が空のカードにつなぐときは、「足す(+)」を選ぶと、式は参照の札だけになります。 「掛ける(×)」を選ぶと、式が「× 人数」のように記号から始まるので、計算できません。

カードを選ぶと、つながった線の上に、記号の丸と赤い × が表示されます。 記号の丸を押すたびに、式の中の記号が × → ÷ → + → − の順に切り替わります。 いちばん最初の参照の丸は + と − の切り替えで、− にすると、その値を引く形(− 人数 …)になります。 赤い × を押すと線が消え、式からもその参照と記号が消えます。

式の中で参照を入れる

式を編集しているときに [ を入力すると、「参照するカード」の一覧が開きます。 続けてカードの番号を入力すると、候補が絞られます([4 なら #4 のカード)。 一覧からカードを選ぶと、その位置に参照の札が入ります。 電卓の式の欄の左にある鎖の印(他のカードの値を参照)を押しても、同じ一覧が開きます。

参照すると循環してしまうカードには、一覧で「(循環になります)」と表示されます。 循環とは、A の式が B を使い、B の式が A を使っているような状態で、答えが決まりません。

参照を別のカードに差し替える

札を押しても、参照先は変わりません。差し替えるときは、式を編集して、札のすぐ後ろで Backspace(電卓では ⌫)を押します。 札が1つ消えるので、同じ位置で [ を入力し、新しいカードを選びます。 確定すると、線も新しいカードからの線に変わります。 ハワイ旅行費用の記事の TIPS で、泊数の代わりに日数のカードを参照させているのも、この操作です。

演算子と記号

式は、ふつうの計算と同じ順番で計算されます。掛け算・割り算は、足し算・引き算より先です。

式で使える演算子と記号
記号意味例と結果
+ −足す・引く5−3 → 2
×(*)掛ける3×4 と 3*4 は同じで、12
÷(/)割る8÷2 → 4
^累乗。右から計算します2^10 → 1,024、2^3^2 → 512
( )先に計算するところを囲みます(1+2)×3 → 9
%パーセント(下の節)10% → 0.1
,関数の中で、数と数を区切りますroundto(3456, 2)
!階乗。0 以上の整数だけ(170 まで)5! → 120
°度。角度の単位が RAD のときも、度として計算しますsin(90°) → 1
e(数字に続けて)10 の何乗かを添える書き方(指数表記)2e3 → 2,000

いくつか、書き方で結果が変わるところがあります。

  • -2^2 は −4 です。累乗が先に計算されます。−2 の2乗にするときは (-2)^2 と書き、4 になります。
  • 数のすぐ後ろに書いたかっこや π は、掛け算になります。2(3+4) は 14 です。
  • このまとまりは、割り算より先に計算されます。6÷2π は 6÷(2π) で、0.95493 です。

% は、前の数に対する割合になる

% は数の後ろに付けます。どう計算されるかは、その前にある記号で変わります。

ボード2

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ボード2の価格は 1,200円です。 価格 + 10% は、価格にその 10% を加えるという意味になり、1,320円です。 価格 - 20% は、価格からその 20% を引いて 960円です。 価格 × 10% は 10% を 0.1 として掛けるので、消費税の額の 120円になります。

  • 10% だけなら 0.1 です。
  • 1200 + 50 + 10% のように前に足し算が続くときは、それまでの合計(1,250)の 10% が加わり、1,375 です。
  • 1200 + 10% + 10% は、10% を2回続けて加えるので 1,452 です。1,200 の 20% を加えた 1,440 とは違います。
  • ほかのカードの値に % を付けることもできます。税率のカードが 10 なら、価格 + 税率% は 1,320 です。

記事によっては、% を使わずに「÷ 100」で書いている式もあります。どちらでも同じ計算にできます。

関数の一覧

関数は、名前のあとのかっこの中に数を入れて使います。 数を2つとる関数は、「,」で区切ります。 かっこの中には、数のほかに、参照や式をそのまま書けます(例: ceilto(総費用 / 人数, 2))。 名前は小文字・大文字のどちらで書いても同じです。

関数の一覧(電卓のキーは、電卓を広げると並びます)
書き方電卓のキー意味例と結果
sin(角度)sinサインsin(30) → 0.5
cos(角度)cosコサインcos(60) → 0.5
tan(角度)tanタンジェントtan(45) → 1
asin(数)sin⁻¹sin の逆。答えは角度asin(0.5) → 30
acos(数)cos⁻¹cos の逆acos(0.5) → 60
atan(数)tan⁻¹tan の逆atan(1) → 45
log(数)log常用対数(底は 10)log(100) → 2、log(0.001) → −3
ln(数)ln自然対数(底は e)ln(E) → 1
exp(数)eⁿe の n 乗exp(1) → 2.718282
sqrt(数)√平方根。√9 とも書けますsqrt(9) → 3
abs(数)abs絶対値(符号を外した数)abs(−3) → 3
min(数, 数, …)minいちばん小さい数。2つ以上を入れますmin(3, 1, 2) → 1
max(数, 数, …)maxいちばん大きい数。2つ以上を入れますmax(3, 1, 2) → 3
gcd(整数, 整数)gcd最大公約数gcd(12, 18) → 6
lcm(整数, 整数)lcm最小公倍数lcm(4, 6) → 12
quot(わられる数, わる数)商割り算の商の、整数の部分quot(17, 5) → 3
rem(わられる数, わる数)余り割り算のあまりrem(17, 5) → 2
roundto(数, 位)四捨五入位までの四捨五入roundto(3456, 2) → 3,500
floorto(数, 位)切り捨て位までの切り捨てfloorto(3456, 2) → 3,400
ceilto(数, 位)切り上げ位までの切り上げceilto(3456, 2) → 3,500
PIπ円周率PI → 3.141593
Eeネイピア数(自然対数の底)E → 2.718282

電卓には、関数ではなく、式に記号を加えるキーもあります。 これらは名前で書くことはできず、square(3) のように書くと「計算できません」になります。

式に記号を加えるキー(関数の名前としては書けません)
電卓のキー式に加わるもの例と結果
x²今の数のうしろに ^212 → 12^2 → 144
1/x今の数のうしろに ^-14 → 4^-1 → 0.25
x!今の数のうしろに !5 → 5! → 120
10ˣ10^(10^(3) → 1,000
±最後の数の符号を切り替えます100+50 → 100-50
DEG / RAD角度の単位を切り替えます(三角関数の節)—

電卓のキーにはありませんが、floor(整数への切り捨て)、ceil(整数への切り上げ)、 round(整数への四捨五入)も式に書けます。 floor(-2.5) は −3、ceil(2.1) は 3、round(2.5) は 3 です。

quot と rem — 負の数のとき

quot は割り算の商の整数の部分、rem はそのあまりです。 ボード3では、分を時間と分に分けています。

ボード3

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135分は、quot(135, 60) で 2時間、rem(135, 60) で 15分です。 分を −135 にすると、時間は −2、残りの分は −15 になります。 quot は 0 に近いほうへ切り捨てた商で、rem のあまりは、わられる数と同じ符号になります。

わる数が負のときも同じ決まりです。quot(17, -5) は −3、rem(17, -5) は 2 です。 あまりを必ず 0 以上にする決め方もありますが、rem はその決め方ではありません。

roundto・floorto・ceilto の2つ目の数

2つ目の数は、どの位まで残すかを、10 の何乗の位かで表します。 3 なら 1,000 の位(千の位)まで、0 なら一の位まで、−1 なら小数第1位までです。

ボード4

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ボード4の元の数は 1,234.567 です。 2つ目の数が 3 なら 1,000、2 なら 1,200、0 なら 1,235 になります。 −1 なら 1,234.6、−2 なら 1,234.57 です。 Excel の ROUND 関数とは符号が逆で、ROUND(数, 2) は小数第2位まで、roundto(数, 2) は百の位までです。

ちょうど真ん中の数は、0 から遠いほうへ丸めます。 元の数を 2.5 にすると、一の位までの結果は 3 です。 −2.5 にすると −3 になります。 floorto は小さいほうへ、ceilto は大きいほうへ丸めます。負の数では、floorto(-3456, 2) が −3,500、ceilto(-3456, 2) が −3,400 です。

2つ目の数は整数で、−50 から 50 までです。roundto(3456, 1.5) のような数では「計算できません」と表示されます。

三角関数と角度の単位

sin・cos・tan の角度は、はじめは度で計算されます。sin(30) は 0.5 です。 電卓の DEG のキーを押すと RAD に変わり、角度をラジアンで計算します。 この単位はボードごとに覚えられるので、共有した相手にも同じ答えが出ます。

度のまま sin(PI) と書くと、3.14159…度のサインになり、0 ではなく 0.054804 と出ます。 ラジアンで考えた式は、RAD に切り替えてから使います。 逆に、数の後ろに ° を付けた角度は、RAD のときも度として計算されます。 asin・acos・atan の答えも、そのときの単位で表示されます(度なら atan(1) は 45)。

log・ln・exp

log は 10 を底とする常用対数で、log(1000) は 3 です。 ln は e を底とする自然対数です。 exp(数) は e の累乗で、電卓の EXP キー(×10 の累乗)とは別のものです。 10 の累乗は、10ˣ のキーで 10^( を入れるか、2e3 のような指数表記で書きます。

計算できないときの表示

式が計算できないとき、カードの結果の欄には、数の代わりに理由が短く表示されます。 ボード1で人数を 0 にすると、「1人あたり」は 87,000 ÷ 0 になり、「0 で割れません」と表示されます。 その先の「会費(百円単位)」と「集まる額」には、「前のカードがエラーです」と表示されます。

計算できないときにカードに出る表示
表示起きる例
0 で割れません1÷0、quot(1, 0)、rem(1, 0)、0^-1
log 0 はありませんlog(0)、ln(0)
答えが実数になりませんsqrt(-1)、log(-1)、asin(2)、(-8)^(1/3)
tan の値がありません(90° の奇数倍)tan(90)
角度が大きすぎますsin(1e10) のように、角度が 10¹⁰ 以上
階乗は 0 以上の整数2.5!、(-1)!
範囲外の数です171!、exp(1000)
かっこが閉じていません(1+2
小数点は「.」で1.234,5 のように、小数点に「,」を使ったとき
計算できませんmin(5)、gcd(1.5, 3)、roundto(3456, 1.5)、12× で終わる式
前のカードがエラーです参照しているカードが、上のどれかになっているとき
循環参照A が B を参照し、B が A を参照しているとき
参照先に値がありません参照しているカードが見つからないとき

エラーのカードを参照している式では、札が「? (1人あたり)」のように表示されます。 元のカードを直すと、つながったカードも計算されます。

表示される桁数

結果は、小数点以下6桁まで表示されます。7桁目で四捨五入し、最後の 0 は表示しません。 3桁ごとに「,」が入ります。 表示の桁を変えても、次のカードに渡る値は変わりません。

ボード5

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ボード5の「1人あたり」は 10000 ÷ 3 で、3,333.333333円と表示されています。 「0桁で表示」は、同じ値を小数桁 0 で表示したカードで、3,333円です。 これを3倍した「3人分」は 10,000円です。表示は 3,333円でも、中の値は 3,333.333333… のままだからです。

値そのものを丸めるときは、関数を使います。 「1円未満を切り捨て」は floorto(1人あたり, 0) で 3,333円、それを3倍すると 9,999円です。

小数桁は、3か所で決められます。

  • カードごと — カードの式を編集しているときに、電卓の結果の欄の左にある「単位・小数桁」を押します。「小数桁」で「自動」か 0〜4 を選びます。
  • ボード全体 — ☰ メニューの「小数桁(このボード)」。はじめは「アプリ既定に従う」です。
  • アプリ全体 — ☰ メニューの「小数桁の既定(アプリ)」。はじめは「自動」です。

カードごとの指定がいちばん優先され、次がボード、その次がアプリです。 0〜4 を選ぶと、その桁数で表示され、足りない桁は 0 で埋まります(2 なら 10,000.00)。 「自動」のままでは、小数点以下6桁で 0 になってしまうほど小さな数は、0.000012345 や 1e-7 のように表示されます。 9,007,199,254,740,991 より大きな数は、170! の 7.257415615308e+306 のような指数表記になります。

この操作を使っている記事

うまくいかないとき

  • max(1,000, 2) が 2 になる — 関数のかっこの中では「,」が区切りなので、1 と 000 と 2 の3つの数として読まれます。 関数の中の数には、桁区切りを書かずに max(1000, 2) と書きます。
  • 線でつないだら「計算できません」になった — 空の式に「掛ける(×)」や「割る(÷)」でつなぐと、式が記号から始まります。 線の上の記号の丸を押して + にするか、式の先頭の記号を消します。
  • sin(PI) が 0 にならない — 角度の単位が度(DEG)のままです。電卓の DEG のキーで RAD に切り替えると、−3.73566e-20 のような、0 にごく近い値になります。
  • square(3) や sign(-3) が計算できない — x²・±・1/x・x!・10ˣ はキーの名前で、関数ではありません。3^2、3^-1、3!、10^3 のように書きます。
  • 表示を 0 桁にしたのに、合計が合わない — 小数桁は表示だけを変えます。値を丸めるときは、ボード5のように floorto・roundto・ceilto を使います。
  • 「前のカードがエラーです」と出る — そのカードの式ではなく、参照しているカードの計算がエラーです。札が「?」で表示されているカードをたどると、元のカードが見つかります。

次に読む — 入力の種類 式が参照する数を、数値入力・±ボタン・スライダーのどれで変えるかと、範囲・刻み・単位・小数桁・記録の扱いをまとめています。


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